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一井弘和は、穏やかな表情の人物像を得意とする木彫作家だ。
彼の手掛ける作品はどれもどこか軽やかで、印象的な服装や装飾品からは優しい物語性を感じることができる。

今回は、初めての試みとして日本画の作品と木彫作品を合わせて展示する。
平面と立体を組み合わせることによって、さらに作品のイメージを膨らませ、
自然の営みと切り離す事が出来ない私たち人間の「心の姿」を表現している。
木の持つ温かみや、平面と立体に共通する岩絵具による柔らかな色彩は、穏やかでありながら確かな存在感を作品にもたらし、周囲の空間を瑞々しい生気で満たしてくれる。

山の姿を借りて表現されたこれらの作品は、私たちが自然の恩恵によって生かされ、常に大自然の一部であることを教えてくれる。
それはきっと見る人の心を優しく包み込み、自然とのつながりを再認識させてくれることだろう。

「鹿山思惟像Ⅱ」
2023年
h55×w48.5×d38 cm
檜、天然岩絵の具、墨
「鹿山思惟像図Ⅱ」
2023年
h60×w60 cm(額寸 h71×w71 cm)
紙、天然岩絵の具、墨

 

 

山に近づく、今日も雲が少しかかっている。

掴みきれない自然。鳥の声。

山中で鹿に出会い目が合った。

人の心と大きな自然、自然の中の小さな心。
掴めなくて解らない事が沢山あるが故に像(かたち)にしたのかもしれない。

2023年06月16日(金) -  2023年06月30日(金)

11:00~17:00
※6月24日(土)は完全予約制となります。
※日・祝休み

作家在廊予定日:
6月17日(土)

〒104-0061 東京都中央区銀座5-14-16 銀座アビタシオン2階
Tel:03-3546-7356
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