1999年生まれ。東京都を拠点に活動。現代美術作家。
金井聡一郎は、幼少期からプロテニス選手を目指し、セルビアやスペインでの3年間の海外留学を経て競技に打ち込む。しかし、過酷な練習によりチック症を発症し、競技生活に終止符を打つこととなった。
この経験をきっかけに、幼い頃から親しんでいた絵画と再び向き合い、心身の回復の一環として制作を始める。帰国後はアートの歴史に強い関心を抱き、インターネットや本を通じて独学で現代アートを学ぶ。
金井の作品は、蜜蝋、ジュート、土、鉄といった自然素材を用い、絵画・彫刻・インスタレーションなど多岐にわたる表現を展開している。
その制作は、「時間の蓄積」や「内と外における人間との関係性」を中心テーマとし、素材が持つ物質性や経年変化を作品に内包させることで、自然と人間、生命と死、内部と外部といった対極的な概念の交差を探求している。
錆びた鉄や風化した木材、土といった劣化や痕跡を帯びた素材を用いることで、時の流れや記憶の残滓を可視化し、鑑賞者に時間と空間の境界を問いかける。

プロフィール
1999 | 東京生まれ |
【主な個展】 | |
2023 | 「衆い」(DDDART 苑、東京) |
【主なグループ展】 | |
2024 | 「UPSTAIRS」(Moosey、Norwich、UK) |