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鹿嶋の描く青を基調とした夜の風景は、彼の記憶をもとにして制作されています。
画面を直接彫刻刀で彫り、その上に色を重ねていく手法は、彼の肉体の感覚を画面に直接的に反映することを可能にしており、記憶の再現という点において実感の伴ったリアリティをもたらしています。それは作品を見る私たちの感覚にも作用し、不思議な懐かしさをもたらしてくれます。

「相模線」
2024年
h121×w150cm
パネル アクリル絵具 油絵具

 

暗くなるにつれ、風景は徐々にかたちを失い、明かりによって輪郭が照らし出される。
夜道を歩くと、自分の身体も闇に溶け、感覚だけが残る。
ザッザッと歩く音がやたらと大きく感じる。
家に帰り、記憶をたどりながら彫刻刀で画面を彫っていく。
ザッザッと夜道を歩いている時の感覚と重なり、
また、彫った溝を埋めるように絵具をのせてできる層は、フィルターを重ねるように画面に記憶を定着させていく。
自分にとってよりリアリティーのある表現ができるのではないかと思う。

2024年04月10日(水) -  2024年04月23日(火)

11:00~17:00
※土曜は完全予約制となります。
※日・祝休み

〒104-0061 東京都中央区銀座5-14-16 銀座アビタシオン2階
Tel:03-3546-7356
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