模型を用いた風景を描くことで、対象と観察者の間の乖離を描く高見基秀。
まさしく「対岸の火事」の言葉そのままに、距離を隔てたモチーフは正確さを欠き、いびつに歪んでいます。これは無知や無関心、あるいは浅慮によって生まれる「野次馬の視線」の表現であり、また私たちが物事を見る時の無意識な反応でもあります。
歪められたモチーフから感じる不気味さや空恐ろしさは、誰もが日常的に行っている物事の自由な解釈と表裏一体なのかもしれません。
2025年05月30日(金) - 2025年06月12日(木)
11:00-19:00※土・日・祝日・最終日は17:00まで