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“現実と記憶の間にあるヴィジョンについての考察 ”

特に着目したのは現実の事象が記憶される際には必ず知覚を通過する点です。この視点に立つ限り我々はある事象に対してコンセンサスを得ることは出来ない。何故ならば知覚は身体、すなわち器質(先天性、環境適応問わず)ありきの機能だからです。 (この事を前提としながら尚コミュニケーションのレベルでの同意が可能なのは言葉/記号の力に他なりませんがこの件は差し当たり言及致しません) 視力、身長、瞳の色… 器質的個体差はそのまま知覚の差、記憶の相違としてついに他者との壁を越えることはない。 僕の記憶は“数十、あるいは数百、数千分の一”という長さでは記憶されていません。“瞬間”といってもせいぜい三分の一秒くらいのものでしょう。 認識の連写を脳内で“一瞬”という形に落とし込んだ視覚情報に音、臭いなどの様々な情報を併せてパッケージしたものが記憶であるとの仮定から出発し、現実の仕組みから創出する“未知の風景”とういうヴィジョンを決定したところで主題の完成をみました。(丹野 徹)

プロフィール

 

1968 東京生まれ
10代に詩作を、80~90年代初頭には音楽制作を行い99年欧州渡航、レイブカルチャーに傾倒する。
2000年代以降は写真作品の制作を始め、先験性、つまり記号以前に、精神より遥か原初にある“美”についての考察を元に様々な主題で制作活動を行い、写真という概念の拡張を求めて絵画や音響といった異なる形式を取り入れた手法に取り組んでいる。
 
【主な個展】
2014 「丹野徹展」(靖山画廊、東京)
2019 「TORU TANNO: EMACIATED ETERNITY」(SEIZAN Gallery, New York)
 
【主なグループ展】
2013 二人展「DECONSTRUCTING」(NIGHT GALLERY CAFE CROW、東京)
2016 「たいせつなもの展-アイドル!!-」(靖山画廊、東京)
2017 二人展「池尻育志 洋画展/丹野徹 写真展」(Art Fair Tokyo 2017/東京国際フォーラム)
2018 「たいせつなもの展-平成-」(靖山画廊、東京)