目の前に現れる様相は、一瞬一瞬に変わっていく、とても儚い存在です。
しかし、流れ続ける時間の中で途切れなく変化を続けている様相の中に、揺るがない強さが秘められていると感じます。これは、生まれては消えていく事を連綿と続けてきた長い生命の繋がりが、儚くもあり力強くもある両極の様相として私の目には映るからです。
記憶は、目の前の風景や現象の層が蓄積される事で構築され、それは透き通る膜の様に記憶の奥へと降り重なり層を成しています。一瞬一瞬に変容していく目の前の風景は、自分が風景を取り込む事と、風景が自分を取り込む事が双方向で行われ、シンクロして膨大なエネルギーに満ちています。
私は、自分が捉えた儚く美しい情景をすくい取り、大切に遺しておきたいと強く願っています。そのために、この事を現世の人々から後世へ伝え、残したいという想いが作品制作の原動力へと変化していくのです。
プロフィール
学歴 | |
平成12年4月 | 東京造形大学デザイン学科環境計画専攻入学 |
平成14年3月 | 東京造形大学デザイン学科環境計画専攻デザインマネジメント中退 |
平成14年4月 | 東京藝術大学美術学部工芸科入学 |
平成18年3月 | 東京藝術大学美術学部工芸科鋳金専攻卒業 |
平成18年4月 | 東京藝術大学大学院美術研究科工芸専攻鋳金入学 |
平成20年3月 | 東京藝術大学大学院美術研究科工芸専攻鋳金卒業 |
平成20年4月 | 東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程美術専攻研究領域工芸 鋳金入学 |
平成23年3月 | 同大学院美術研究科博士後期課程美術専攻研究領域工芸 鋳金 博士号取得卒業 |
現在 | 東京藝術大学 取手校地鋳造工房 教育研究助手 |
主な受賞 | |
2005 | 東京藝術大学 安宅賞 |
2008 | ART MEETS ARCHITECTURE COMPETITION 2008 最優秀賞 |
主な展示 | |
2002 | 「Continue art project 2002」(新潟) グループ展 |
2003 | 「Continue art project 2003」(新潟) グループ展 |
2004 | 「Continue art project 2004」(新潟) グループ展 |
2005 | 「Lecture Exhibition 2005」(千葉市美術館/千葉) グループ展 |
2006 | 「Lecture Exhibition 2006」(千葉市美術館/千葉) グループ展 |
2007 | 「東京藝術大学卒業制作展」(東京藝術大学芸大美術館/東京)グループ展 「a beautiful days without you展」(東京) グループ展 |
2009 | 「東京藝術大学修了制作展」(東京藝術大学/東京)グループ展 「COMMUNICATION & TRENDS 2009 INTERNATIONAL MWTAL ART EXHIBITION」(中国) グループ展 |
2010 | 「どうぶつの森展」(宇都宮美術館/栃木)グループ展 |
2011 | 「Satoko Ogura Exhibition」(渋谷グランベルホテル/東京) 個展 「イモノ展」(松坂屋上野/東京) グループ展 「日本の鋳金―いものの形」(埼玉県立近代美術館/埼玉) グループ展 「東京藝術大学大学院美術研究科博士審査展」(東京藝術大学美術館/東京) グループ展 |
2012 | 「Female times-女性美術作家たちの今、これから-」(Bunkamura Box Gallery/東京)グループ展 「三越×藝大 夏の藝術祭 2012-次世代を担う若手作家作品展」(日本橋三越/東京)グループ展 |
2013 | 「KOUGEI」 (大丸心斎橋店/大阪) グループ展 「たいせつなもの展」(靖山画廊/東京)グループ展 |
2014 | 「東京藝術大学取手共通工房教員展—鍛鋳彫木塗石」(東京藝術大学アートプラザ/東京)グループ展 「三越×藝大 夏の芸術祭2014-次世代を担う若手作家作品展」(日本橋三越/東京)グループ展 |
2015 | 「小椋聡子展」(靖山画廊/東京) |
2017 | 「たいせつなもの展-いちご-」(靖山画廊/東京) |